身近な自然の不思議がたくさん。井の頭公園の密かな人気スポット。

井の頭自然文化園・水生物館

井の頭公園の自然文化園エリアは、かつて「ゾウのはな子」がいた動物園(本園)と、井の頭池に面した水生園(分園)にわかれています。水鳥たちを見ながら水生園の一番奥まで歩いていくと、そこにあるのが水生物館。淡水魚やカエルなどの両生類、カメなどの爬虫類、水生の昆虫やエビの仲間、水草などを中心に飼育しており、生き物たちの棲む環境を再現した展示が見どころです。

自然文化園水生園

たとえば井の頭池にもいる水鳥「カイツブリ」。とぷんと水に潜って餌を探し、しばらく後にずっと離れた場所に浮上します。ここならカイツブリの水面下のふるまいをガラス越しにつぶさに見ることもできます。脚の水かきが意外に可愛いですよ。他にも、ミズグモが泡で巣を作るようすや、ミヤコタナゴがカワシンジュガイに産卵するようすなど、たぶんここでしか見られない珍しい飼育展示もたくさんあります。私はオオサンショウウオの水槽がお気に入り。ぼーっと見ていると和みます。

水生物館の歴史は古く、1936年(昭和11年)に淡水魚専門の水族館として開設。高度成長期の1963年(昭和38年)には井の頭池の水量が大幅に減り、池に住む生物を捕獲して保護したのだとか。今や水生物館の生物たちの多くが「絶滅危惧種」に指定されています。昭和の子どもたちが当たり前のように捕まえていたドジョウやタガメなども絶滅の危機に瀕しているのでした。湧き水が豊かだった昔の井の頭池の生態系を再現した水槽もあり、かいぼりのときに捕獲された大きなカミツキガメも展示されています。館内を一巡りすると水辺の環境変化の激しさも実感できます。

自然文化園水生園

生きた魚に触れるプールもあって、子どもたちに大人気。でも、おっかなびっくりでなかなか手が出ません。さっそく手を入れて魚に指をつつかれた私は、「かまれた? 痛くないの?」と子どもたちの質問攻めにあいました。怖くないから触ってみようよ。

自然文化園水生園

大人も子どもも、たっぷり楽しめます。チケットは本園・分園共通。


この記事を書いた人
萩谷 美也子 (いて座)サイエンスライター

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